ノイズ

言葉にならない思いを言葉であらわすとは、一旦言葉の「意味」を解体して「象徴」として表出しなおさねばならず、その道筋として妥協点は「隠喩」だ。
能における鼓や笛、特に鼓奏者の発声に惹かれるのは、音階による作り物臭さから自由で、風など「物音」に近い響きだからだ。いい「音楽」はそれで好きだが、五線譜音階よりも深い深淵の叫びは魂に響く。大友良英のノイズは切なく心の深層に共振する。また、ノイズ音楽の中ではメロディアスがノイズにとって代わると言うのも興味深く、ぐるり回って新しく聞こえる。
ノイズでしかあらわせないものがある。ノイズによってしか癒されない傷口もある。それは明らかに思える。

https://www.youtube.com/watch?