出町座

出町にミニシアターができた、らしい。
とてもうれしい。出町は来世でも思い出すのではないかと思うほど僕の人生に深く刻まれその印象は鮮烈だ。
ラインナップを見ると、他のミニシアターでも行っている大映女優シリーズを特別に連続上映している。なんと溝口健二の「雨月物語」がある。これはなんとしても見なければと気がはやったが、その当日朝からの大雪。出町までは通常でも一時間はかかる。この雪では到底無理と断念した。残念。
仕方がないので、数日後久しぶりに「雨月物語」のDVDをテレビに映した。
いい。
やはり、すごくいい。
圧倒的な映像美。ロケーションセットの凄まじいほどのリアリティ。BGMというより本格的な能楽の囃子、謡そのもの。そして京マチ子の狂気漂う妖艶さ。 深い洞察に基づく人間像。原作を華麗に視覚化した脚色。そして俳優陣の達者な演技。唸るほかない。
中途で再生を停止した。
やはり映画館で見たい。その機会あるなら、やはり逃しては悔いるのが明らか。
次回上映日は2月の初旬、ウィークデイ。仕事先にその日休ませてもらうと断った。
楽しみだ。
それに場所は出町、桝形商店街。まさに胸はずむとはこういうことだ。

M・スコセッシ主導で4K復元した「雨月物語」カンヌ映画祭で上映決定 2016/4/4